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『書きあぐねている人のための小説入門』保坂和志



 本書を読みこなせば、新人賞くらいは取れるようになる、と豪語する本。ほぼ日刊イトイ新聞でダイジェストを読むことができ、その話は一見の価値がある(ほぼ日該当ページへのリンク)。(ここから開くページにはいきなり第五回目の連載がでますが、ページの下の方に一~四回、各連載へのリンクがあります)ただし、書籍では、ほぼ日連載時に感じた迫力は薄まってしまっている。ウェブ上では面白いが、紙の本になると魅力が霞んでしまっているのだ。それも、書いてあることが全く同じ話であるのにも関わらずに。どういう印象かと言えば、不思議なことに具体例が失笑してしまうほど稚拙に感じられてしまう。掲載されるメディアによって、ここまで文章の印象が変わるのかと驚かされる。
 また、「新人賞くらい取れるようになる」とは言っているが、初学者がそれを真に受けてはいけない。これは保坂和志の小説論であり、小説の理解を深めたいと考えている人の参考となる。だが、ビギナーを突然「小説家」に変える秘薬では決してなく、期待させるものが大きい分だけ、少々残念な一冊だと言える。
 それでも読者はきっとほぼ日の連載に感銘を受け、小説家志望者はこの本を手に取りたいという衝動に駆られることだろう。文章にも引き込まれる。
 だがしかし、保坂氏が述べているようには、自らの小説のイメージは膨らまらない。ましてや「書きあぐねている」人が、小説を書こうと踏ん切りをつけることも難しい。初心者が小説を書き出すためには、心血を注いで作る自らの著作が駄作に成り下がってしまうことを恐れない諦念と、同時に、最高の自己表出をすることで、未曾有の傑作を書き上げられるとする揺るぎない確信を持たなければならない。そのために必要な、小説を書くための知識や勇気を、この本はもたらしてはくれない。
 読み物としてはいくら優れていても、残念ながら指南書としては飾り物程度の出来上がりだと言わざるを得ないだろう。
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テーマ : 気になる本をチェック!! - ジャンル : 本・雑誌

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